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こんにちは、レクサスがいいの運営者です。
「防弾仕様のレクサスは日本で買えるのか」「値段はいくらになるのか」「普通に街で乗れるものなのか」と気になりますよね。
防弾車の話は海外メーカーの写真ばかりが出回っていて、日本側の事情が抜け落ちたまま語られがちな分野なんですよ。
実際に調べてみると、規格の呼び方も、国内で作っていた会社の状況も、ここ数年で変わっていました。
そこでこの記事では、レクサス公式の諸元表と国土交通省の保安基準、それに装甲メーカーの公表資料をたどりながら、防弾仕様車のレクサスの中身と日本で乗るための条件を整理していきますね。
記事のポイント
①:LX600が装甲車に選ばれる理由
②:EN1063とVPAMの規格の違い
③:国内で作っていた会社の現在
④:重さで変わる税と免許の条件
防弾仕様車のレクサスの結論
最初に、この記事の答えを置いておきますね。
防弾仕様のレクサスは確かに存在しますが、レクサスが作っているわけではありません。
そして日本で持とうとすると、値段よりも先に重さと制度が壁になってきます。
先に押さえる三つの線
結論から言うと、判断に必要な線は作り手と規格と重さの三つです。
作り手はレクサスではなく、市販車を買い取って装甲を組み込む専門の架装メーカーになります。
規格はガラスだけを測るものと、車一台を撃って測るものが別に存在していますよ。
重さは装甲の副作用で、税金と免許と車検の三つに同時に効いてきます。
この順番で見ていくと、カタログの数字だけを眺めているときには出てこない論点が拾えます。
逆に価格から入ると、いつまでも見積もりが出てこないという話で止まってしまいがちなんですよね。
作り手と規格と重さ、この三つを押さえれば防弾車の話は一気に整理できます。
日本の販売店では注文できない
まず大前提として、日本のレクサス販売店で防弾仕様を注文することはできません。
レクサス公式のモデルページに並んでいるのは、LX700hとLX600のパッケージだけです。
防弾グレードや装甲パッケージという選択肢そのものが用意されていないんですよ。
つまり国内で手に入れる経路は、架装メーカーに持ち込むか、海外で架装済みの個体を輸入するかの二択になります。
この前提を飛ばすと、ディーラーで聞けば買えるはずという誤解のまま話が進んでしまいます。
規格はガラスと車で別もの
次に押さえておきたいのが、防弾レベルの表記が一種類ではないという点です。
よく見かける「B6」はガラスの試験規格で、車全体の強さを示す数字ではありません。
車一台をそのまま撃って判定する規格はドイツ発の別系統で、記号もVR7やVR9のように変わります。
同じ車の紹介文にB6とVR9が混在していることがあるのは、測っている対象が違うからなんですよ。
ここを分けて読めるようになると、メーカーの説明文がぐっと読みやすくなります。
重量増が壁になる理由
そして日本で乗る場合にいちばん効いてくるのが、装甲による重量増です。
装甲板と分厚いガラスを積むと、車両重量は数百キロから一トン以上増えることがあります。
この増加分は自動車重量税の区分を押し上げ、車検証の記載も変え、場合によっては必要な免許まで変えてしまいます。
海外の紹介記事には日本の制度の話が出てこないので、ここだけは国内の資料で確かめておく必要がありました。
詳しい数字は記事の後半でまとめて整理していきますね。
防弾仕様車のレクサスのベース車
ここからは、装甲のベースとして名前が挙がるLX600を見ていきます。
公式の諸元表をもとに、どこが装甲向きなのかを具体的な数字で確かめてみましょう。
最上位はLX700hへ移った
まず、LXの立ち位置が変わっている点から確認しておきますね。
レクサス公式のLXページには、現在LX700hとLX600の二本立てでパッケージが並んでいます。
価格帯はLX600が1,450万円から、LX700hが1,590万円からで、最上位はLX700hの“EXECUTIVE”の2,100万円です。
つまりLX600をシリーズ最上級と説明するのは、すでに正確ではなくなっています。
それでも装甲のベースとして海外で名前が挙がり続けているのは、ガソリンエンジン単体という構成の扱いやすさが理由でしょうね。
LX600の寸法と重さ
装甲を語るうえで土台になるのが、素の状態での寸法と重さです。
公式の主要諸元表によると、全長5,100mm、全幅1,990mm、全高1,885mmとなっています。
ホイールベースは2,850mmで、最低地上高は200mmです。
車両重量は2,540kgから2,610kgで、車両総重量は2,815kgから2,965kgと記載されています。
この総重量が、あとで出てくる免許の区分を考えるときの出発点になりますよ。
| 項目 | LX600 | LX700h |
|---|---|---|
| 車両型式 | 3BA-VJA310W | 5AA-VJH310W |
| 全長×全幅 | 5,100×1,990mm | 5,100×1,990mm |
| 車両重量 | 2,540〜2,610kg | 2,710〜2,770kg |
| 車両総重量 | 2,815〜2,965kg | 2,985〜3,145kg |
| 燃料タンク | 80L | 68L |
3.5Lターボと10速AT
エンジンまわりの数字も、公式の表で確かめておきましょう。
型式はV35A-FTSで、総排気量は3.444Lと記載されています。
レクサスの案内では3.5LのV6ターボと表記され、最高出力は305kW、つまり415馬力です。
最大トルクは650N・mで、2,000回転から3,600回転までの幅で発生します。
組み合わされるのは10速のオートマチックで、駆動方式は四輪駆動の一本立てになっていますよ。
装甲を載せる余力の正体
では、なぜこのクラスが装甲のベースに選ばれるのでしょうか。
いちばん大きいのは、ラダーフレーム構造と大トルクという組み合わせです。
数百キロ単位の追加重量を背負っても、駆動力と車体剛性に余裕が残りやすいんですよね。
加えて世界中で部品が流通しているので、装甲を施したあとの整備性も確保しやすくなります。
セダンではなくSUVが装甲車の主役になっているのは、この積載余力の差が効いているからかなと思います。
悪路性能が効く場面
もうひとつ理由として挙げられるのが、舗装路以外での走破性です。
要人の移動では、渋滞や封鎖を避けて計画外の経路を通る場面が想定されます。
そのときに縁石や未舗装路を気にせず走れるかどうかは、装備の一部として意味を持ちますよ。
LXにはOVERTRAIL+という悪路寄りのパッケージも設定され、こちらの最低地上高は210mmです。
サイズ感や他モデルとの位置づけはレクサスのでかいやつ完全ガイド!LX600と他モデルを比較でも整理しています。
補足
LX600の乗車定員は4人・5人・7人から選べ、装甲車のベースには後席の広い5人乗りが使われることが多いとされています。
定員ごとの違いはレクサスLXは何人乗りか?4人・5人・7人乗りをグレード別に比較にまとめました。
防弾仕様車のレクサスの改造の中身
続いて、実際にどんな改造が施されるのかを見ていきます。
米国の装甲メーカーが公表している仕様書をもとに、作業の範囲を具体的に押さえてみましょう。
手がけるのは架装メーカー
防弾レクサスを作っているのは、レクサスではなく装甲専門の架装メーカーです。
米国バージニア州のアルパイン・アーマリング社は、そのうちのひとつとして知られています。
同社は自社サイトにレクサスLX600の項目を設けて、装甲化した仕様を公開していますよ。
作業は完成車を買い取り、内装をいったん外して骨格から作り替えるという流れになります。
窓ガラスを入れ替えるだけの簡易な工事とは、規模がまったく違うんですよね。
選べる保護レベルの幅
同社の説明では、LX600の装甲レベルはA4からA12まで用意されています。
A4が欧州規格のB4相当、最上位のA12がB7を超える水準という位置づけです。
想定している脅威として、7.62×39mm弾や7.62×51mm弾、5.56×45mm弾が名指しされています。
つまり拳銃弾ではなく、軍用ライフル弾を前提にした作りということになりますね。
どのレベルを選ぶかで重量も費用も変わるので、ここが見積もりの分かれ目になります。
手榴弾2発への床面対応
装甲というと側面のイメージが強いのですが、床の扱いも独立した項目になっています。
同社の仕様には、DM51型の手榴弾2発に耐える床面の保護が明記されていますよ。
車体の下で爆発が起きる想定なので、フロアパネルの内側に専用の板を追加する形です。
ドイツのトラスコ・ブレーメン社も、同じDM51を2発という条件で床下パネルを選択肢に置いています。
数字が揃っているのは、この脅威想定が業界の共通言語になっているからかなと思います。
足回りとブレーキの作り直し
装甲を積むと、走る止まるの部分は必ず手を入れることになります。
アルパイン・アーマリングは、すべての装甲車で足回りとブレーキを強化すると説明しています。
トラスコ側の仕様書には、1,600kgの積載に対応する専用ホイールという記載がありました。
ドアの重量が増えるため、ヒンジとドアストッパーも補強の対象になります。
見た目に出ない部分ほど、手間と費用が積み上がっていく世界なんですよ。
外から見て分からない作り
防弾車の設計思想として繰り返し語られるのが、目立たないことの価値です。
装甲は車室側に組み込まれるため、外観は素のLX600とほとんど変わりません。
トラスコの仕様書では、AピラーからCピラーまでを囲む装甲ケージを車室に内蔵すると説明されています。
外から装甲車だと分からなければ、そもそも狙われにくいという考え方ですね。
ここは軍用車両との設計思想の違いが、いちばんはっきり出る部分だと思います。
レクくん装甲は外板に貼るのではなく、車室の内側に箱を作るイメージなんですよ。
サスちゃんだから外から見ても普通のLXにしか見えないんですね。
防弾仕様車のレクサスの防弾規格
ここでは、紹介文によく出てくる防弾レベルの表記を整理します。
呼び方が複数あるので、どれが何を測っているのかを先に分けておきますね。
正しい呼び方はEN 1063
まず、よく見かける「CEN 1063」という書き方から確認しましょう。
CENは欧州標準化委員会という団体の略称で、規格そのものの名前ではありません。
規格の番号はEN 1063で、対象は防弾ガラスなどの安全グレージングです。
クラス表記もBRが正式で、B6という書き方は現場で定着した略記になりますよ。
細かい話に見えますが、資料を探すときに引っかかるかどうかが変わってくる部分です。
BR1からBR7までの中身
EN 1063には、拳銃弾と小銃弾で7段階のクラスが設けられています。
加えて散弾銃向けのSG1とSG2が別枠で用意されている構成です。
下のクラスは.22口径や9mm弾で、上に行くほど小銃弾の想定になっていきます。
試験は500mm角の試料に3発を撃ち込み、着弾を120mm以内にそろえて行われますよ。
下の表で、上位クラスの中身を並べてみますね。
| クラス | 想定する弾 | 弾芯の種類 |
|---|---|---|
| BR4 | .44マグナム | 鉛芯の拳銃弾 |
| BR5 | 5.56×45mm | 軟鋼芯の小銃弾 |
| BR6 | 7.62×51mm | 鉛芯の小銃弾 |
| BR7 | 7.62×51mm | 硬芯の徹甲弾 |
BR6とBR7を分けるもの
ここは誤解が多いところなので、少していねいに書いておきますね。
BR6とBR7は、どちらも7.62×51mm弾を撃つという点では同じです。
違うのは弾の中身で、BR6は鉛芯の通常弾、BR7は硬い芯を持つ徹甲弾になります。
そのためBR6を民間向けの最高峰と説明するのは、少し言い過ぎなんですよ。
EN 1063の中での頂点はあくまでBR7で、B6はその一段下という位置づけです。
車一台を測るのはVPAM
次に、車全体の強さを測る規格を見ておきましょう。
ドイツの試験機関連合が運用するVPAMのBRVという指針が、その役割を担っています。
こちらは試験片ではなく、組み上がった車両そのものを撃って判定するのが特徴ですよ。
レベルはVR7やVR9のように表記され、VR9では7.62×51mm弾への対応が求められます。
トラスコがレクサスLX600に用意しているのも、レベル7とレベル9という区分でした。
| 規格 | 測る対象 | 表記の例 |
|---|---|---|
| EN 1063 | ガラスなどの試験片 | BR6・BR7 |
| VPAM BRV | 組み上がった車両 | VR7・VR9 |
| NIJ | 防弾材と車両 | IIIA・RF1 |
国産はNIJで語られることも
国内の装甲車では、また別の物差しが使われることがあります。
報道で紹介されてきたのは、米国司法省が定めるNIJ規格の表記です。
国産の軽装甲乗用車について、NIJのIIIA相当に改良を加えたという説明が出ていました。
IIIAは拳銃弾のレベルなので、欧州のBR6とは想定している脅威がかなり違いますよ。
同じ防弾車という言葉でも、中身が別物になりうるのはこのためです。
補足
規格名が混在している紹介文を読むときは、まず「ガラスの話か、車一台の話か」を見分けると迷いません。
B表記ならガラス、VR表記なら車両と覚えておくと整理しやすいですよ。
防弾仕様車のレクサスのガラスと装甲
この章では、実際の材料と厚みの話に踏み込みます。
数字が独り歩きしやすい分野なので、出どころが確認できるものだけを並べますね。
厚さ50mmという数字
防弾ガラスの厚みとして、よく50mmという数字が紹介されます。
自動車情報サイトの解説記事でも、厚さは50mmもあると書かれていました。
通常の自動車用ガラスが5mm前後なので、単純に十倍近い厚みということになります。
ただしこれはクラスによって変わる値で、すべての防弾車が50mmというわけではありませんよ。
薄ければ軽く、厚ければ重いという関係は、そのまま車の性格を決めていきます。
ガラスと樹脂の組み合わせ
防弾ガラスは、一枚板ではなく積層構造で作られています。
ガラスの層とポリカーボネートの層を交互に重ね、あいだを中間膜で接着する構成です。
外側のガラスが弾のエネルギーを削り、内側の樹脂が破片の飛散を止める役割を担いますよ。
国産の装甲車では、球面型のポリカーボネート積層式という説明が出ていました。
曲面に成形できるかどうかが、乗用車に使えるかの分かれ目になるんですよね。
見えない側の装甲材
ボディ側の装甲は、外から見える場所には出てきません。
ピラーの内側、ドアの内部、フロア、ルーフに板材を仕込んでいく形になります。
使われるのは弾道用の特殊鋼板のほか、アラミド繊維やセラミック、超高分子量ポリエチレンです。
アルパイン・アーマリングも、鋼板と複合材を保護レベルごとに使い分けると説明しています。
素材を一種類に決め打ちしないところが、装甲設計の勘所なのかなと思います。
重さの増え方の目安
気になるのが、結局どれくらい重くなるのかという点ですよね。
公表値は少ないのですが、参考になる事例はいくつか紹介されています。
装甲版のボルボXC90について、ベース車より1,400kg重くなっているという解説がありました。
トラスコが専用ホイールに1,600kgの積載対応をうたっているのも、同じ桁の話です。
軽装甲で数百キロ、重装甲で一トン超という幅で考えておくとよさそうですよ。
補足
装甲の重量は保護レベルとほぼ比例します。
見積もりでは金額だけでなく、完成後の車両重量が何キロになるのかも必ず確認しておきましょう。
窓の開閉と視界の話
重量増は、日常の使い勝手にもはっきり出てきます。
分厚いガラスは標準のモーターでは動かしきれず、開閉機構ごと交換されることがあります。
アルパイン・アーマリングの選択肢にも、専用のウインドウアクチュエーターが並んでいました。
そもそも窓が開かない仕様にして、換気は別系統で行う作りも珍しくありません。
ドライブスルーや駐車券の受け取りが成立しない車になる、という点は覚えておきたいところです。
防弾仕様車のレクサスの内装と快適性
ここでは、装甲を積んだあとに室内がどうなるのかを見ていきます。
数字の話が続いたので、乗る人の目線に戻して整理しますね。
内装はほぼそのまま残る
防弾車というと武骨な室内を思い浮かべるかもしれませんが、実際は逆です。
装甲は内張りの裏に隠す設計なので、見える部分は素の車とほとんど変わりません。
革の質感も木目のパネルも、ベース車の仕立てがそのまま残りますよ。
要人の移動という用途を考えると、車内で普通に仕事ができることも要件のうちなんですよね。
ここが軍用車両と乗用装甲車を分ける、いちばん分かりやすい違いかなと思います。
後席の装備は選べる
後席まわりは、ベース車の装備をそのまま引き継ぐ形になります。
LXの上位パッケージにはリヤシートエンターテインメントシステムが用意されています。
公式の諸元表には、この装備を付けると10kg増えるという注記もありました。
トラスコの仕様書でも、後席用の二画面モニターが装備例として挙げられています。
移動中の時間をどう使うかで、選ぶ装備が変わってくる部分ですね。
乗り心地は足で調整する
重量が増えれば、当然ながら乗り味は変わります。
そのため装甲メーカーは、サスペンションのレートとダンパーを組み直します。
アルパイン・アーマリングの選択肢にも、サスペンションの強化とブレーキキットが並んでいますよ。
素の状態の快適さをどこまで戻せるかは、架装メーカーの腕が出るところです。
試乗できる機会はまずないので、実績のある会社を選ぶ以外の判断材料は多くありません。
快適さの代償になる部分
とはいえ、すべてが元どおりになるわけではないんですよ。
分厚いガラスの分だけ窓の開口は小さくなり、視界には影響が出ます。
ドアは重くなり、風の強い日や坂道での開閉に気を使う場面も増えます。
燃費と航続距離も落ちるので、長距離では給油の計画が変わってきますね。
守りを買うということは、日常の軽やかさを手放すことでもあるわけです。
防弾仕様車のレクサスの国内の作り手
ここからは、日本国内の事情に話を移します。
ネット上の情報が古いまま残っている分野なので、登記や開示資料で裏を取りました。
セキュリコは今どうなったか
国産防弾車の作り手として、長らくセキュリコという社名が挙げられてきました。
ところが株式会社セキュリコは2022年3月1日に吸収合併で消滅しています。
公式サイトのドメインも、現在は名前解決ができない状態になっていました。
つまりセキュリコに直接相談するという案内は、もう成立しないんですよ。
ここは多くの解説記事が更新されないまま残っている部分なので、注意しておきたいところです。
豊和工業に移った経緯
経緯は、上場企業の適時開示で確認できます。
豊和工業は2018年4月に、特装車両事業の強化としてセキュリコを買収しました。
その後2021年12月の取締役会で、完全子会社となっていた同社の吸収合併を決議しています。
効力発生日は2022年3月1日で、存続会社は豊和工業、消滅会社がセキュリコという形です。
開示文書には、製造販売拠点を愛知県清須市の本社工場へ移転するとも書かれていました。
| 項目 | 内容 | 出どころ |
|---|---|---|
| 設立 | 1995年11月30日 | 合併の適時開示 |
| 本店 | 埼玉県蓮田市 | 合併の適時開示 |
| 買収 | 2018年4月 | 合併の適時開示 |
| 消滅日 | 2022年3月1日 | 合併の適時開示 |
現金輸送車から防弾車へ
合併の理由として書かれていた内容も、なかなか示唆的でした。
主力だった現金輸送車は市場の成長が見込めず、販売体制の維持が難しくなっていたそうです。
そこで乗用車タイプを中心とする防弾車両へ経営資源を集中する、という判断がなされました。
防弾車については政府機関向けを中心に需要が見込めるとも明記されています。
個人向けの市場が広がっているという話ではない点は、読み落とさないようにしたいですね。
手がけていた車種の並び
では、実際にどんな車がベースになっていたのでしょうか。
報道で紹介されていたのは、レクサスLSとトヨタのセンチュリー、ランドクルーザー、アルファードです。
いずれも日本国内で流通量の多い高級車と大型車で構成されていました。
この並びにレクサスLXは入っていないので、国産の装甲LXという前提には裏付けがありません。
国内で名前が挙がってきたレクサスは、あくまでLSのほうなんですよ。
価格が出てこない理由
防弾車の価格が公表されないのには、はっきりした理由があります。
保護レベルと装備の組み合わせで内容が変わるため、完全な個別見積もりになるからです。
どこをどう守っているかを公開すること自体が、防護上の弱点になるという事情もあります。
海外では輸出価格が提示される例もありますが、為替と条件で金額はいくらでも動きますよ。
そのため具体的な金額は、相談してはじめて出てくるものと考えておくのが現実的です。
注意
ネット上には国産防弾車の改造費を数百万円からとする記述が残っていますが、出どころが示されている一次情報は見当たりませんでした。
金額は必ず現在の窓口へ直接問い合わせて確認してください。
防弾仕様車のレクサスの中古と入手先
この章では、中古で探すという選択肢を検討します。
台数が少ないぶん、判断材料の集め方も普通の中古車とは変わってきますよ。
流通量はごくわずか
まず前提として、防弾車の中古は一般的な流通に乗りません。
探すとしたら、特殊車両を扱う販売店か、架装業者を通じた委託販売が中心になります。
元の所有者が官公庁や企業のため、売却の経路自体が限られているからですね。
レクサスであればLSベースの個体のほうが見つかりやすく、LX系はさらに少数です。
探し始めてすぐに見つかる類のものではない、と考えておくのが無難ですよ。
出てくるのはどんな個体か
実際に市場へ出てくる個体には、いくつか共通した傾向があります。
走行距離が伸びているものが多く、用途の性質上まとまった距離を走っているからです。
年式が古い個体では、装甲そのものが現在の脅威想定に合っていない可能性もあります。
価格が安く見えても、それは需要の狭さが反映された結果という面がありますよ。
中古全般の考え方はレクサスの中古はやめたほうがいい理由とは?失敗事例と対策にまとめています。
性能が残っているかの確認
中古でいちばん難しいのが、防弾性能の現状を判定することです。
積層ガラスは経年で中間膜が劣化し、層のあいだが白く濁ることがあります。
接着面の剥離が始まっていれば、当初の性能は期待できません。
とはいえ撃って確かめるわけにもいかないので、書類と外観から推定するしかないんですよね。
架装メーカーによる点検が受けられるかどうかは、購入前に確認しておきたい項目です。
足回りに溜まった負担
重量増の影響は、時間をかけて部品に蓄積していきます。
サスペンションのブッシュやボールジョイント、ブレーキの摩耗は素の車より早く進みます。
専用設計の部品が使われている場合、交換部品の入手性という問題も出てきますよ。
海外で架装された個体であれば、部品の取り寄せに時間がかかることも想定しておきましょう。
整備記録が残っているかどうかが、そのまま安心材料の量になります。
| 確認したい項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 装甲の仕様書 | 保護レベルと施工した会社名 |
| ガラスの状態 | 層間の濁りと縁の剥離 |
| 車検証 | 車両重量と総重量の記載 |
| 整備記録 | 足回りとブレーキの交換歴 |
| 部品供給 | 専用部品の取り寄せ可否 |
リセールの考え方
売るときの話も、先に考えておいて損はありません。
装甲の施工費は、下取り価格にはほとんど反映されないのが実情です。
買い手が限られるうえ、装甲の価値を評価できる査定士がまずいないからですね。
素のLXであれば話は別で、リセールの強さには定評があります。
その事情はレクサスLXのリセールバリューが高い理由と維持するポイントで詳しく触れていますよ。
防弾仕様車のレクサスと日本の制度
最後に、日本で乗るときに必ず関わってくる制度を整理します。
ここが原典に当たらないと出てこない部分で、いちばん実務的な論点でもあります。
前席のガラスは透過率70%
まず窓ガラスについて、保安基準の第29条が関係してきます。
細目告示では、前面ガラスと側面ガラスの可視光線透過率を70%以上と定めています。
分厚い積層ガラスは光を通しにくくなるので、ここが最初の関門になりますよ。
前席まわりだけは、防弾性能と明るさの両立が求められるわけです。
海外仕様をそのまま持ち込むと、この一点で引っかかる可能性があります。
後席側面は対象から外れる
一方で、規制の及ばない範囲もはっきり決められています。
告示は運転者席より後方の部分を透過率の対象外としています。
具体的には、運転者席より後方の座席の側面ガラスが名指しで挙げられていますよ。
つまり後席まわりは、厚みを優先した仕様にしやすいということになります。
要人が座る側を重点的に守るという設計とも、うまく噛み合う構造ですね。
注意
安全ガラスとして認められる種類は告示で列挙されており、合わせガラスや有機ガラス、ガラス-プラスチックが含まれます。
持ち込む個体がどれに当たるかは、事前に運輸支局や整備工場へ相談しておくと安心です。
重さが変わると検査が要る
次に、装甲による重量変化の扱いです。
登録車は、長さや幅や高さ、乗車定員などが変わる改造をすると構造等変更検査の対象になります。
重量についても、普通自動車ではおおむね100kgを超える変化で記載の手続きが必要とされています。
装甲の重量増は数百キロ単位なので、この範囲に収まることはまずありませんよ。
完成後に車検証の記載を直す前提で、スケジュールを組んでおく必要があります。
重量税の区分も上がる
重さが変われば、当然ながら税額も変わります。
自動車重量税は車両重量0.5トンごとに区分が上がる仕組みです。
素のLX600は2,540kgからなので、2.5トン超3トン以下の区分に入ります。
乗用車の税額表はその3トンまでしか区分が用意されていません。
装甲で3トンを超えた車がどの扱いになるかは、事前に確認しておきたい論点です。
総重量3.5トンの壁
そして見落とされがちなのが、運転免許の区分です。
2017年3月12日以降に取得した普通免許で運転できるのは、車両総重量3.5トン未満までとなっています。
LX600の車両総重量は7人乗りで2,965kgなので、上限までの余裕は535kgしかありません。
つまり装甲で535kg増えると普通免許では運転できなくなります。
重装甲を選ぶなら、準中型免許が必要になる前提で考えておくべきなんですよ。
| 免許の種類 | 車両総重量 | 取得時期 |
|---|---|---|
| 普通免許 | 3.5トン未満 | 2017年3月12日以降 |
| 準中型免許 | 3.5トン以上7.5トン未満 | 2017年3月12日以降 |
| 旧普通免許 | 5トン未満 | 2007年6月2日〜2017年3月11日 |
並行輸入という選び方
海外で架装された個体を輸入するという道も、もちろんあります。
ただしこの場合は正規販売ではなく、並行輸入車としての新規検査が必要です。
保安基準への適合を個別に確認する流れになるので、書類と時間の負担は小さくありません。
整備と部品供給の体制を国内で確保できるかも、あわせて考える必要がありますよ。
費用の総額は、車両価格よりも登録と維持の側で膨らみやすいと考えておくと現実的です。
レクくん日本で防弾車を持つときの本当の難所は、値段ではなく重さなんですよ。
サスちゃん税金も検査も免許も、全部そこから枝分かれしていくんですね。
装甲の重量は、重量税と構造等変更検査と免許区分の三つに同時に効いてきます。
GXという選択肢との比較
ちなみに、ベース車をひとつ下げるという考え方もあります。
LXより軽いGXであれば、装甲を積んだあとの総重量に余裕が生まれます。
そのぶん室内の広さや静粛性では譲ることになりますが、制度面の制約は緩みますよ。
どちらを土台にするかは、守りたい範囲と運用の現実の折り合いで決まります。
両モデルの差はレクサスGXとLXの違いまとめ!価格と装備と用途の違いを比較で整理しました。
防弾仕様車のレクサスのよくある質問
ここでは、本文で触れきれなかった疑問をまとめました。
細かい部分ですが、判断のときに効いてくる内容だと思います。
Q1. 防弾ガラスは完全に弾を止めますか?
規格が保証しているのは、決められた弾を決められた条件で止めることだけです。
試験は3発を120mm以内に撃ち込む方式で、無制限の連射を想定していません。
同じ場所を繰り返し撃たれれば、上位クラスでも貫通しうると考えておくべきです。
Q2. 装甲を外して普通の車に戻せますか?
技術的には可能ですが、現実的な選択肢とは言いにくいです。
骨格へ溶接や接着で組み込まれている場合、撤去は事実上の再製作になります。
費用と時間を考えると、装甲付きのまま次の使い手を探すほうが合理的ですよ。
Q3. 任意保険には普通に入れますか?
改造車扱いとなるため、引き受け条件は保険会社によって変わります。
車両保険については、修理費の見込みが立てにくい点が論点になりやすいです。
加入を前提にするなら、購入の前に複数社へ確認しておくことをおすすめします。
Q4. 高速道路の料金区分は変わりますか?
料金の区分は車検証の用途や定員、寸法などをもとに決まります。
装甲で重量だけが増えた場合でも、記載内容によっては扱いが変わることがあります。
登録後の車検証を持って、料金所の管理者へ確認しておくと確実です。
Q5. レクサスの保証は装甲後も使えますか?
新車保証は、改造に起因する不具合を対象から外すのが一般的です。
足回りやブレーキを大きく変えていれば、その周辺は対象外になりやすいでしょう。
どこまでが保証内かは、装甲前に販売店へ書面で確認しておくのが安全です。
防弾仕様車のレクサスのまとめ
最後に、ここまでの内容を整理しておきますね。
総括:防弾仕様車のレクサスの要点
防弾仕様のレクサスは実在しますが、作っているのはレクサスではなく架装メーカーでした。
規格はガラスを測るEN 1063と、車一台を測るVPAMに分かれています。
そして日本で持つ場合は、装甲の重量が税と検査と免許の三方向に効いてきます。
- LX600の車両総重量は2,815〜2,965kgで最上位はLX700hへ移った
- エンジンはV35A-FTSの3.444Lで415馬力
- EN 1063のBR6は鉛芯、BR7が徹甲弾で頂点
- 車両単位の判定はVPAMのVR7やVR9で表す
- 国内の作り手セキュリコは2022年3月1日に消滅した
- 前席ガラスは透過率70%以上、後席側面は対象外
- 総重量が3.5トンを超えると普通免許では運転できない
あなたは、守りの性能を優先して重さを受け入れますか。
それとも、国内で無理なく乗れる範囲に収める方向を選びますか。
税額や保安基準、各社の仕様は制度の見直しや改良で変更される場合があります。
正確な情報は公式サイトと販売店で確認し、最終的な判断は専門家へ相談してくださいね。

